【概要】
福島第一原子力発電所の事故後、放射能検査というと放射性セシウムを主流に実施されている。しかし、私達の周りには、様々な放射性物質が存在している。当センターでは放射性セシウムに限らず様々な放射性物質の分析を行っている。『放射性物質の分析』というと
何か特別なもののように感じるかもしれないが、決して特殊なものではない。物質の化学的な性質を利用した『化学(分離)分析』の世界である。今回の企画は、『化学(分離)分析』の礎ともなる水溶液の性質(pH)の概念を視覚的に捉えてもらうことを目的に実施する。身近な水溶液の性質を調べるという体験の中でpHについて興味を持ち、さらには『化学分析の世界』への足掛かりとなるよう期待する。
具体的な実施内容は以下のとおり。
① 身近な水溶液のpHを調べよう
小学校では水溶液を分類(なかま分け)する場合、リトマス紙やBTB溶液を用いて酸性、中性、アルカリ性の3つに分類するとこが多い。しかし、身近な水溶液には、強い酸性や弱い酸性、強いアルカリ性や弱いアルカリ性があるのでリトマス紙などではそこまでの分類はできない。そこで、さらに細かい分類が出来るようムラサキキャベツ等から抽出した色素成分を用いて身近な水溶液についてなかま分けを行う。
(使用水溶液:炭酸水、グレープフルーツジュース、レモン、酢、ヤクルト、ヨーグルト、
梨、キュウリ、牛乳、石鹸水、虫さされ薬、等)
② pHによる色素成分の色の変化を利用して絵を描こう
ろ紙に植物色素を染込ませ、乾かしたものに、綿棒につけたいくつかの水溶液で絵を描く。
水溶液の液性による植物色素の色の変化について楽しみながら観察する。
【対象】
小学生